通常皮膚科等で行っているワイヤー法ではなくグラスファイバー製のシートで矯正するB/Sブレイスクイック®を使用しています。当院では、爪水虫など、爪に何らかの疾患を合併している巻き爪でも、その治療と並行して爪矯正を行う事ができます。



治療までの流れ
同意書をダウンロードしお読みになってから受診して頂くとスムーズです。
- ①通常の保険診療の枠で ネット予約
- ②診察時適応を判断(初診日は矯正できません)
- ③施術の日を予約
- ④施術
B/Sブレイスクイック®はドイツで開発されたグラスファイバー(ガラス繊維強化プラスチック)製爪矯正器具です。非侵襲性で簡便な陥入爪治療器具としてヨーロッパで広く用いられています。グラスファイバーは軽量で強力な張力が得られます。爪甲に装着すると、その張力により辺縁部が持ち上げられて彎曲した爪が矯正されます。
特徴
- 1. 爪を指先端より先まで伸ばす必要がありません(日常生活の制限がない)。
- ワイヤー法のように、施術前に爪を4mm程先に伸びるまで待つ必要はなく、痛くて来院されたその場で施術できます。当然痛くない巻き爪も、来院時に施術できます。また、爪を先端4mmも伸ばしていると、靴や靴下、いろいろなものにあたって非常に危険です。
- 2. 施術時間が短時間(約15~30分)ですみます。
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爪をきれいにして、グラスファイバーを貼付け、固定する作業です。
注意:施術1日前までに、ペディキュアは落としておいて下さい。
- 3. 装着後、短期間で痛みを軽滅することができます。
- 先述の通り、痛くて来院された時に施術できるので、爪の角度が変わり、当たっているところがずれるため痛みが軽減されます。
- 4. 見た目の違和感がほとんどありません(ペディキュア可能)。
- ワイヤー法と違い施術後の凹凸がわずかで、見た目も目立ちにくく、ペディキュアを塗る事ができます。
- 5. 主なリスク
- 矯正により爪が平らになる過程で、先端が縦に割れることがあります。適宜グルー(B/Sブレイスの接着剤)で補強します。
矯正期間
6~12ヶ月間(約1ヶ月に1回の付替え)
注:症状によりかなり個人差があります。
巻き爪の原因
以下のように様々な原因が重なって生じます。
- ・内的要因
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1)爪本来の性質
足の爪は、先端に行く程自然に巻くようにできています。それを、歩く事で爪の下から上へ向かう圧力が生じ、平らに矯正されているのです。従って、寝たきりになると自然に爪が巻いてきます -
2)骨格や歩き方
爪が巻きやすい骨格や歩き方があるので、巻き爪のなりやすさに個人差があります。
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1)爪本来の性質
- ・外的要因(物理的圧迫)
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- 1)先の細い靴、ハイヒール、ミュールなど靴による圧迫
- 2)ハードサポートタイプのストッキングによる圧迫
- 3)長時間の立ち仕事、スポーツによる圧迫
- 4)爪水虫などによる爪の変形
巻き爪から陥入爪へ
爪と皮膚の角度、圧迫の角度と強さによって、刃物のように皮膚へ食い込みます。それが陥入爪です。爪が巻いて刺さりやすい角度になると陥入爪になりやすくなります。
- 巻き爪ではないのに陥入爪になるタイプ
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- 1)深爪(当然巻き爪ならなおさら陥入爪になりますので、絶対にやってはいけないことです)
- 2)スポーツ等による踏み込み
- 3)爪が薄い
- 陥入爪を放置した場合の経過
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- 1)細菌感染が起こるとさらに腫れて、痛みのため歩行困難になります。
- 2)肉芽形成爪による切り傷を治すために皮膚の細胞が集まってくるのですが、過剰に集まって肉芽(イボのように盛り上がる)ができ、爪におおいかぶさり、さらに爪が食い込むことになります。
- 絶対やってはいけないこと
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深爪!!!
爪が刺さって痛いので、ついもっと深く切ってしまいがちです。しかし、深爪が陥入爪の原因ですので、絶対にやってはいけません。切っては刺さりを繰り返し、悪循環に陥ります。